お客さまの表情を想像し、
本当に喜んでもらえる
サービスをつくり出す。
株式会社エポスカード
事業企画部 部長
1999年入社/法学部法律学科卒
レディスショップ勤務後、ニーズマーケティング部で新店や改装店舗等のためのお客さまニーズ調査や、EC事業部でネット広告やWebマーケティングの経験を積み、マルイ店舗の価値向上やプロモーション企画を営業企画部にて担当。その後、エポスカードに異動し、カード会員に向けた新規サービスを立ち上げ、さらに新アプリおよび新カードの企画を担当し現職に。最近はキャンプにはまっており、キャンプ用品メーカーのファンコミュニティなどの企業の取り組みからも学ぶことは多い。
エポスカード 事業企画部では、カード事業についての新たな価値提供につながる企画立案や、中期経営計画で掲げている2025年度の目標達成に向けた事業推進を行っています。私はこれまで、新カードや新アプリの企画に携わってきました。いずれも2021年にローンチすることができた取り組みです。具体的には、エポスカードの券面デザインを15年ぶりに刷新し、非接触決済機能を搭載するなど、より便利に安心にご利用いただけるカードへ進化しました。日本初の廃棄プラスチック素材を使用したカードの発行もスタートしました。また新アプリである「ライフスタイルアプリ」では、単なるカード利用額の管理だけではなく、お客さまの生活全般をサポートする独自の新機能を実装。両サービスの相乗効果により、2025年度までに年間取扱高プラス2,000億円を見込んでおります。今後さらに事業を成長させていくため、日々の実績をもとにチームメンバーが自律的にかつスピーディーにアクションが起こせる、そんなフットワークの良い組織づくりに取り組んでいます。
2021年に刷新した新カードでは、日本で初めて廃棄プラスチックのリサイクル素材を使用しています。クレジットカード業界としては前例のない取り組みだったため、実装に向けてはとても苦労しました。ATMやあらゆる決済端末に通してもきちんと作動するか。カードの期限更新までの5年間の間使用に耐えられるのか…。乗り越えるべき課題は多く、実現に向けたパートナーを探すものの何度も断られました。そうした中でも、私たちは諦めずに海外事例も探しベンダーに打診し続けました。その結果、私たちの本気度を理解してくれた国内のベンダーが、協力を申し出てくれたのです。社内外のチームメンバーで力を合わせ、想像以上のクオリティを誇る新カードが誕生し、日本初の取り組みを成功させることができたことに大きなやりがいを感じました。
フィンテック事業・小売事業を中心に、さまざまな事業を経験できる環境が丸井グループにはあります。そして、いずれの事業においても“業界の常識”や“過去の前例”にとらわれないことを大切にするカルチャー。これこそが丸井グループならではの魅力です。現在私はフィンテック事業に携わっていますが、以前は営業企画の担当として2007年にオープンした有楽町マルイや、新宿マルイの店舗づくりにかかわったことがあります。当時の小売業界では、商業施設・ディベロッパー側がコンセプトをつくりリーシングをする、という手法が当たり前でした。しかし私たちは「お客さまとの共創」を何よりも大切にして、何度もお客さまと企画会議を行い、一人ひとりのお客さまの顔や名前を覚えられるほど対話を重ねました。参加してくださるお客さまはいつも楽しそうで、私もそんなお客さまの顔を見ながら、「このお客さまに喜んでほしい」という想いが自然に湧いてきたことを今でも覚えています。また、私はBASE共創チームに参加しており、チームにはEC事業担当者やイベント担当者など社内の多様なメンバーがアサインされ、渋谷モディのリアル店舗「SHIBUYA BASE」やコラボカード企画の取り組みなどを推進しています。各事業が分断されているのではなく、グループを横断しながら仕事を進め、さまざまな領域でチャレンジできることが丸井グループならではのやりがいだと考えています。
エポスカードの会員さまは20〜30代の若い方々が中心です。もともと「家具を月賦(分割払い)で買えるように」との思いから1960年に日本初のクレジットカードを発行したことが始まりで、多くのお客様のライフスタイルを応援してきたカードです。その思いは今も引き継がれており、業界では一般的な「収入」ではなく、カードの「ご利用状況」をもとにした独自の与信ノウハウに基づきゴールドカードを発行しています。この独自の「ゴールドカード」は会員さまにとても喜んでいただき、メインカードとしてご利用いただくことでLTV(※)向上につながっているのです。一方で、お客さまからは「クレジットカードは使いすぎるのが不安」というお声もあります。そこで、一定の使用額を超えたことを知らせる「めやすアラート」機能を「ライフスタイルアプリ」に実装。一人ひとりの生活に合わせて、安心してご利用いただけるようにしました。どれも業界としては前例がない取り組みでしたが、これらは丸井グループだからこそ実現できたと考えています。この一つひとつの積み上げが、インパクトにつながっていると信じています。 ※LifeTimeValue(生涯利益):一人のカード会員さまが生涯にわたりお支払いいただく長期的な利益
事業企画部の部長として、チームメンバーや経営層と何度も対話をくり返す中で、エポスカードを「お客さまから本当に愛されるカードにしたい」と考えるようになりました。今までもさまざまな工夫を重ねてきましたが、これまでは「ポイントが貯まる」「ボーナスポイントがつく」など、「お得感」中心のコミュニケーションになっていたように思います。先ほどお話したような新カードのデザインや素材、新アプリ「ライフスタイルアプリ」のサービスなどは「本当に愛される」ための第一歩。まだまだエポスカードは進化できます。これからは今まで以上にお客さまの理解を深め、お客さまに喜んでいただけるサービスを生み出せるようにチームとして取り組んでいきたいと思います。アンケートや数字だけで企画を考えるのではなく、お客さま一人ひとりに寄り添った「本当に愛されるカード」をチームで生み出すことが、今の私の目標です。
※所属およびインタビュー内容は2022年2月時点の内容です