CORPORATE CULTURE
「社会実験企業」として難しい挑戦に取り組めるように、「失敗」にまつわるネガティブなイメージを拭い去り、誰もが恐れることなくチャレンジできる企業文化の醸成をめざしています。
手挙げによって打席に立ち、失敗を恐れずバットを振る。私たちはこれを「行動KPI(※)」として設定しました。たくさん実験し、早いうちに失敗することで成功のためのノウハウを蓄積する「fail fast,fail forward(早く失敗する、未来に向かって失敗する)」の精神によってイノベーションを創出し続けることが可能になると考えています。
(※)KPI…組織の目標を達成するための重要な業績評価指標のことで、おもに数値で表されます。
2031年3月期まで
イノベーションを生むのは「人」。インパクトと利益を同時に追求するという高いハードルを越えるためには、一人ひとりが「創造力」をどれだけ全開にできるかにかかっています。「失敗を許容し、挑戦を奨励する文化」を醸成することで社員一人ひとりが自身の能力を活かし、挑戦し続ける「フロー」と呼ばれる状態を体験できる組織づくりをめざします。
挑戦のレベルと自身の能力が高い状態で釣り合っている時に経験する、「時を忘れ、我を忘れて」没頭する状態のことを指します。
「仕事を通じてフローを体験できる組織」をつくるため、“挑戦を促し”、“能力を高める”仕組みづくりを行っています。
年齢や性別にかかわらず、能力やスキル、やる気さえあれば誰もが挑戦できるような組織をつくるために、“風土”と“仕組み”の両面から『挑戦』を促す取り組みを行っています。
『Fail Forward(フェイルフォワード)賞』とは…
事業撤退など惜しくも失敗に終わったものの、“前向きな失敗”として表彰するものです。企業価値向上に向け、前例のないことに果敢に挑戦していることや、失敗を前向きに振り返りナレッジとして組織に蓄積していることを評価されます。
成功事例だけでなく、失敗事例を積極的に共有することで「失敗を許容し、挑戦を奨励する」風土づくりにつなげています。
渡部 あんず 丸井グループ 将来世代共創推進部
私は、人気のパン屋さんの商品が自宅に届くサービス『パンミッケ!』を立ち上げたokosパン事業部の取組みで「Fail Forward賞」を受賞しました。
事業を提案しているときは、新しいものを生み出すためにチームで何時間も話し合いを行ったり、そのためにインプットに多くの時間を費やしたりと大変なこともありました。
それにもかかわらず、事業撤退という結果となり悔しい想いでしたが、「Fail Forward賞」を受賞し、へこたれずに課題に向き合い続ける大切さを感じることができました。パン事業部での経験は、現在の所属でも活きていると実感しています!
『課長のいない組織』とは… 従来は人と組織の管理を担う役割である課長が、組織の長(おさ)ではなく、チームのサポーターとして、上ではなく横に回り伴走する組織のことです。一人ひとりのメンバーが主体的に考え、自力自走するフラットな組織を創り、チームとしての創造力アップを促します。
小原 ゆゆ 丸井グループ 共創投資部
一般的には、チームの責任者として意思決定を行う課長ですが、私たちのチームでは課長はサポーターとしてチームメンバーそれぞれの意思決定の支援をしてくれています。その結果、入社3年目の自分自身がリーダーとして投資先の重要なミーティングに出席したり、役員への重要な提案を行ったりと従来の組織ではできないような経験ができています。
若手でもチームや社内で発言しやすく、挑戦できる環境のおかげで、主体的に仕事を進めることができています。
『マネジメント職の早期登用』とは… 人事評価制度や昇進試験の回数を見直し、現状では最速で29歳のマネジメント職への登用を26歳に早め、年齢や経験年数にかかわらず、リーダーとして活躍できる組織づくりを推進します。優秀な人材が早期に責任のある立場になり、能力を生かして大きな挑戦ができる舞台を用意することで、年功序列型の組織では実現できないイノベーションの創出を加速させます。
私たちは、2007年に制定した経営理念である「人の成長=企業の成長」という考え方にもとづき、15年以上にわたって人材への投資を積極的に行い、一人ひとりの能力を高めるためにさまざまな成長や学びの機会を提供しており、今後もさらに拡大させていきます。
丸井グループにおけるこれらの取り組みは、近年注目を集める、人を価値創造の主体ととらえ、人の力を活かし、人に投資することで企業価値を高めようとする「人的資本経営」とも重なります。今後も、さらに人材への投資を拡大させていきます。