お客さまの生活に溶け込む
サステナブルな
選択肢を提供したい。
株式会社丸井グループ 共創投資部
D2C&Co.株式会社 投資担当 ※兼任
2013年入社/外国語学部卒
上野マルイでの店舗勤務後、店舗企画を担当する部署でテナントさまの営業支援や計数管理、イベント企画や体験型テナントのリーシングを担当。入社8年目から共創投資部とD2C&Co.(ディーツーシーアンドカンパニー)を兼任し、D2C(※)のエコシステム構築や出資先との共創の取り組みを推進。趣味は幼少のころから続けている華道と、最近は親戚に誘われて覚えたヨットにチャレンジしている。
※Direct to Consumer:小売店舗等を介さず、消費者とブランドが直接つながるビジネスモデル
D2C&Co.とは、ECなどでお客さまにサービスやプロダクトを直接提供するD2Cブランドさまへ、丸井グループのアセットを活用して、リアル店舗でのイベントや出店、物流・決済システムの提供、メディアでのファンづくりなどの幅広い領域でサポートする会社です。また、共創に向けた投資を通じてD2Cエコシステムの一翼を担うことができればと考えております。私はD2C&Co.の投資担当と、丸井グループの共創投資部を兼任していますが、「共創を通じてインパクトを実現する」というミッションにおいて、仕事は共通しています。私のおもな仕事は、私たちと同じ志を持つブランドやお取引先さまと出会えそうな業界のリサーチ、実際の投資をするにあたっての検討、投資先のブランドさまとの協業の推進などです。投資の目的はファイナンシャルリターンだけではなく、本業を通じたシナジーを生み出すことです。例えば、パーソナライズのヘアケア商品を手掛けるSpartyさまや、コスメブランドのDINETTEさまとは共創チームを組んでおり、マルイ店舗でのイベント開催やSNSでの動画配信などの協業を進め、インパクトの実現につなげています。
出資先さまとの共創は、基本的には共創チームを組んで進めます。D2Cブランドの経営者および業務担当者、丸井グループ側の担当、ブランディングや店舗デザインを手掛ける会社、投資アドバイザーなど、立場が異なるメンバーが集まるチームを、私は事務局として推進していかなければなりません。以前いた部署で、私はマルイの店舗にテナントを誘致するリーシングを担当していました。リーシングでは「出店」という明確なゴールがあり、テナント側の出店担当者と直接商談を進めていくためスムーズに話を進めることができました。このスタイルに慣れていた私にとって、プロジェクト型の仕事は苦労の連続でした。しかし壁にぶつかっても、出資先はもちろんチームメンバーや社外の専門家の方々、各部門の担当者と何度も対話を重ねて乗り越えてきました。今では、関係者全員が動きやすくなる“潤滑油”の役割としてプロジェクトを進めることができるようになり、自身の成長を実感しています。
私はSpartyさまとの共創チームに参加しています。Spartyさまでは、一人ひとりの髪質に合わせてパーソナライズされたヘアケアブランドの「MEDULLA」や、オーダーメイドのスキンケアプログラム「HOTARU PERSONALIZED」を手掛けています。元々はECを中心に展開をしていましたが、オンラインだけではお客さまのお悩みにお応えしきれない、カスタマイズした後の香りまでは伝わらない…という課題を抱えていました。そこで私たちと共創チームをつくり、有楽町マルイに「MEDULLA」初の常設ショップをオープンしたのです。ショップにはリアル店舗での運営ノウハウや接客を強みとする丸井グループ社員も参加し、オフラインでお客さまと接点を持つことの成果や課題を整理し、PDCAをまわしていきます。Spartyさまにも手応えを感じていただくことができ、「HOTARU PERSONALIZED」の常設ショップを有楽町マルイにオープンすることが決定。現在は共創の取り組みをさらに推進するため、新宿マルイ 本館や博多マルイにもポップアップショップを出店することでブランドのファンづくりを応援し、共創チームの成果につなげています。
サステナブルな社会の実現は、今や世界的な潮流となり、丸井グループが果たすべき責任も大きいと思っています。多くのお客さまにサステナブルな選択をしていただくため、私たちはお客さまに寄り添い、きっかけづくりをしていくことが大切だと私は考えています。そのためには、手に取りやすく、生活に溶け込みやすい選択肢をご提供していくことが重要です。だからこそ、Spartyさまのようなパーソナライズされた商品には意味があるのです。髪や頭皮の悩みをオンラインでも店舗でも簡単に診断ができ、世界に一つだけの「私にフィット」する調合のシャンプーに出会うことはとても楽しい体験であり、納得して購入した商品は簡単に捨てられることもないでしょう。このような考えのもとで、共創の取り組みを一つでも多く積み上げていくことが、大量生産・大量廃棄のビジネスモデルから脱却し、大きなインパクトにつながると考えます。
世界はどんどん予測不能になっています。就職活動についても、何を選択すればいいか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。そんな先が見えない今こそ、私は「人との出会い」を大切にすべきだ、と皆さんにお伝えしたいです。私も丸井グループで社会人デビューしてから、たくさん悩むことがありましたが、どこの部署にいてもアドバイスやチャンスをくれる人が必ずいました。たくさんの人との出会いによって悩みを乗り越えることができ、少しずつ自分の方向性を定めていったように思います。現在もそうです。投資とは多角的な視点で検討をしなければならず、担当者として判断に悩むことが多々あります。そんな時、知識・経験ともに豊富なチームメンバーからのアドバイスが私の背中を押し、ブランドさまとの共創の機会を生み出すことができています。ですから学生の皆さんも、一人で悩まずに、人との出会いを大切にしながら自分の進路を考えてほしいと思います。
※所属およびインタビュー内容は2022年2月時点の内容です