代表執行役員 CEO
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2025年5月、丸井グループは創業100周年に当たる2031年に向けたビジョンと戦略を公表しました。
「経営ビジョン&戦略ストーリー2031」です。
VUCAといわれる混迷の時代に、従来のような「中期経営計画」を策定することは、もはや現実的ではありません。しかしながら、自分たちの「ありたい姿」を思い描くことで、今後状況がどのように変化しようとも、変化に適応しつつめざす姿の実現に向けて歩みを進めていくことはできます。
私たちがめざすのは、「『好き』が駆動する経済」です。
「『好き』が駆動する経済」とは、これまでの延長線上ではない「新しい経済の可能性」、現状の経済とは異なる「別様の経済」のことです。
ここでいう「好き」とは、「機能と価格」という2軸で規定される「コスパ経済」の対局に位置する経済のあり方を示しています。熾烈なコスト競争が繰り広げられる「コスパ経済」に対して、一人ひとりの感情や価値観、即ち「好き」が原動力となるもう一つの経済。それが、「『好き』が駆動する経済」です。

私たちはこのめざす姿を実現するために、「好き」を応援するビジネスへと転換していきます。これまでは、自分たちのビジネスを「小売・フィンテック・共創投資の三位一体」というふうに業種・機能面から定義してきましたが、今後は一人ひとりの「好き」をビジネスの中心に据えて、これを事業化するために、小売やフィンテック、共創投資のノウハウ、そして、店舗やクレジットカードといったアセットを活用していきます。
「好き」を応援するビジネスの目的は、「好き」を通じて「自分のため」の消費が「誰かのため」になり、やがて「社会のため」へと広がっていくことでインパクトと利益を両立させることにあります。
既に、「好き」を応援するカードでは、ヘラルボニーカードやペットカード、ミュージアムカードなど、ご利用いただくことで「好き」の対象に寄付を通じて応援できるクレジットカードが、お客さまの熱いご支持をいただいて広がっています。
「好き」を応援するビジネスには、クレジットカード以外に、イベントとグッズがあります。「好き」を応援するイベントでは、当社がこれまで店舗でのイベントや店外催事で培ってきた企画・運営ノウハウが活用でき、「好き」を応援するグッズでは、プライベートブランドの企画・製造・販売を手掛けてきたノウハウが活用できます。
今後は、こうしたノウハウを活かして、イベント・グッズ・カードが一体となった「好き」を応援するビジネスを開発し、全国に広げるとともに、全世界からお客さまを惹きつけてまいります。
合わせて、社員の「好き」も仕事に活かします。丸井グループの社員が、自分の「好き」をもとにビジネスを提案する「好き」を応援するコンクールは、過去2回(※2025年9月時点)開催されましたが、一般社員だけでなく、アルバイトの方や、中途採用でジョインしたエンジニア、長期インターンシップの学生など、さまざまな方が受賞し、実装に向けて動き始めています。
ミュージアムカードもこのコンクールから生まれた成功事例です。
今後は、このコンクールを社外に向けて開放していきます。そして、世界中から優れたアイデアと熱意のある方々を募集することで、「好き」を応援するビジネスを広げていきたいと考えています。また、コンクールで受賞された方は、入社や中途採用だけでなく、副業や、長期インターンシップなど、さまざまな雇用形態で、自分の「好き」をビジネスに具現化するプロジェクトにかかわれるようにしていきます。
このようにして、将来的には、一人ひとりの「好き」をビジネスにする応援企業へと進化していきたいと考えています。
自分の「好き」をビジネスに活かしてみたい方、「好き」を通じてインパクトと利益を両立させるビジネスに関心のある方のご参加を心待ちにしております!
代表取締役社長 代表執行役員 CEO
青井 浩