1. トップ
  2. 投資家情報
  3. マネジメントメッセージ
  4. 社外取締役 岡島 悦子

社外取締役メッセージ

2020年9月

スタートアップ企業と
エコシステムを共創するという手段は、
極めて正しいと判断しています。
岡島 悦子 社外取締役(2014年6月就任)
指名・報酬委員会メンバー

これまでやってきた種まきが
共創投資事業という形で実った

丸井グループはこれまで、収益構造を小売からフィンテックへ、店舗も定借化によってショッピングセンター型へと、常にビジネスモデルを革新し続けてきました。いつも半歩早く仕掛けが行われていると感じています。「共創サステナビリティ経営」や「売らない店」は経営者自らが、世の中の流れを見ながらコンセプトを発案してきたものです。さらに、D2C&Co.(株)の設立に続き、今回新たに共創投資事業を立ち上げました。実は数年前から300億円の投資の枠をつくり、スタートアップ企業に投資を行い、当社からは社員を出向させていただく試みを実践してきました。共創投資事業は、今までやってきたこれらの種まきが、やっとわかりやすい形で実ってきたということだと思います。

私は多くの大企業で変革のお手伝いをしていますが、オープンイノベーションや破壊的なイノベーションの必要性は皆さんわかっているものの、どうしても大企業は失敗の確率が高くなります。それは、もともとある自社のインフラを活用するための手段と思っている企業が多いからです。投資しただけで満足してしまい、結果うまくいかないというケースをよく目にします。丸井グループの場合は、そこから一緒に新しい領域をつくっていこうという違った切り口を感じます。つまり、当社の共創投資は、外形基準では一般的なCVCと同じように見えますが、実はお付き合いの仕方などがまったく違うのです。今までになかった新しいタイプの投資ではないでしょうか。

当社における処方箋は、スタートアップ企業と共に
ビジネスを創っていける人材を育成すること

取締役会でずっと議論しているのは、どうしたら丸井グループや大企業の中からアントレプレナーのような人材を生むことができるのかということです。当社に入社する人は、「お客さまのお役に立ちたい」という気持ちが強く、改善や持続的なイノベーションは上手です。しかし、有事には、破壊的なイノベーションを仕掛ける変わったアントレプレナー的な人材も必要になります。

では、どうするべきか。当社における処方箋は、スタートアップ企業と共にビジネスを創っていける人材を育成することではないかと思っています。アントレプレナーシップとは、世の中を変えていきたいという強い想いや、先天的なリスクに果敢に立ち向かう姿勢を意味しますが、それはまさにスタートアップの起業家の方たちが持っているものだと思います。そこで当社の社員に必要とされるのは、彼らへの「共感性」や「共鳴性」です。当社の社員は、売場での接客を通じてお客さまのニーズやインサイトを汲み取ることがとても上手です。さらに、非常に価値のあるお客さまへの高いUX(ユーザーエクスペリエンス)を、リアル店舗で提供できるのです。これはスタートアップ企業が持っていない部分であり、補完できる関係性が成立します。そういう意味でも、当社がスタートアップ企業とエコシステムを構築するという手段は、極めて正しいと判断しています。

丸井グループのエコシステムのつくり方は、
一緒に田畑を耕していく農耕民族的イメージ

正しい言い方かどうかわかりませんが、丸井グループのエコシステムのつくり方は極めて農耕民族的です。儲かっている会社を取り込めばいいという狩猟民族的な価値観ではなく、スタートアップ企業やステークホルダーと一緒に田畑を耕していく、そんなイメージを持っています。当社は事業会社である以上、どこまでもLTVを上げていくことを志向しています。そして私たちがめざすのは、「インクルーシブ」で「サステナブル」な世界です。例えば、コロナ禍で決断したテナントさまへの家賃免除もそうですが、お取引先さまとはビジネスの共同体であるという共創理念が、事業の隅々まで脈々と浸透しています。瞬間的に売上や収益がグッと上がるというよりも、時間軸を伸ばして、損をする局面もあるかもしれないけれど、ステークホルダーと一緒に中長期で企業価値をつくっていくということです。私たちがめざすこうした世界観を信じてくださる投資家もたくさんいらっしゃると思っています。

現在、コロナによって「しあわせ」の再定義が起こっていると思いますが、私は個人の価値観がすごく顕在化したと感じています。今までは価値観が鈍っていて、自分の好き嫌いがわからなかった人たちのセンシビリティが上がってきているのではないでしょうか。今後はお仕着せではない、「こういうことに関心がある」ということにあらためて気づかされる人が増えていくと思っています。これは共創するスタートアップ企業も含めて、丸井グループの価値観に共感していただけるステークホルダーとの接点が、さらに拡大することが期待できます。当社のエコシステムにとって、大きなチャンスが到来します。

略歴(2020年10月現在)
  • 1989年4月三菱商事株式会社 入社
  • 2001年1月マッキンゼー・アンド・カンパニー 入社
  • 2005年7月株式会社グロービス・マネジメント・バンク 代表取締役社長
  • 2007年6月株式会社プロノバ 代表取締役社長(現任)
  • 2014年6月当社社外取締役(現任)
  • 2018年12月株式会社ユーグレナ 社外取締役(現任)
関連リンク

PAGETOP