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CFO

2019年8月

リカーリングレベニューの拡大を通じて、
高成長、高還元の両立を維持していきます。
加藤 浩嗣 取締役 常務執行役員CFO

当初計画の主要KPIはすべて達成

中期経営計画の3年目となる2019年3月期は、当初計画していた3年目の主要KPI (EPS、ROE、ROIC)をすべて達成することができました。中期経営計画に基づく「小売セグメントの事業構造転換による収益力向上」、「フィンテックセグメントにおける収益規模の拡大」などの主要事業戦略に加えて、めざすべきバランスシートに向けた財務戦略、資本政策が機能した結果、3年間でEPSは1.6倍の116円、ROEは3.1%向上し9.1%、ROICは0.4%向上の3.7%となりました。

加えて、2019年3月期に過去最高を更新したEPSの直近3年間の年平均成長率は18%となりましたが、配当金の年平均増配率も31%となり、高成長と高還元の両立を継続しています。

企業価値創造の観点からみると、ROICは中期経営計画初年度の2017年3月期にWACCを上回りEVAスプレッドがプラスに転じましたが、2019年3月期にはROEが9.1%まで向上したことに加えて株主資本コストがβ値の低減などにより6.8%となった結果、エクイティスプレッドもプラスに転じることができました。今後も引き続き株主の皆さまの期待を踏まえた企業価値創造の実現を継続していきます。

バランスシートを使わない資本効率の向上

めざすべきバランスシートに向けては自己資本比率30%程度、有利子負債の営業債権比90%程度といった健全かつ効率的な水準を維持しつつ、当初計画以上に伸長している営業債権への対応で有利子負債が計画以上に増加することを抑制するため、ショッピングリボ債権とキャッシング債権の流動化を実施しました。2019年3月期末の債権流動化額は1,193億円となり営業債権比(流動化比率)は17.4%となりましたが、今後も営業債権の計画以上の伸長が続くことが予測されるため、2021年3月末には流動化比率を25%程度まで拡大させる予定です。なお、今回の債権流動化スキームでは、当社のコアバリューである「信用の共創」のノウハウなどにより債権の健全性を非常に高く評価いただいているため、調達コストは銀行借入や社債などによる調達とほぼ同水準の低いコストになっています。その結果、リボルビング手数料などの収入の大半は当社に帰属し、バランスシートを使わなくても収益性の高さを維持しています。このことは現在業容拡大中の家賃保証ビジネスも同様で、バランスシートを使わずに信用の共創をベースとして高い収益性を実現しています。今後は新規事業も含めてバランスシートを使わずにLTV(生涯利益)の大きな事業を積極的に展開し、さらなる資本効率の向上をめざします。

収益構造の劇的な変化

また、前回の中期経営計画(2015年3月期~)から現在の中期経営計画(2017年3月期~)におけるさまざまな戦略・施策は、セグメントにかかわらずすべてフロービジネスからストックビジネスへの転換およびストックビジネスのさらなる強化でLTVを拡大する方向で進めてきました。その結果、中期経営計画策定以前(2014年3月期)と現在では丸井グループの収益構造が劇的に変化しています。LTV自体は将来の予想が必要で推計値になりますが、そのLTVを構成する重要な要素であるリカーリングレベニューは、財務的に比較的正確な数値が把握可能です。このリカーリングレベニューはリボ・分割手数料収入や売場の賃貸収入など「お客さままたはお取引先さまとの契約に基づく定期的な収入」と定義していますので、当社のコアバリューである「信用の共創」を定量的に表したものと言えます。

高成長と高還元の両立

丸井グループの収益構造の大きな変化は、リカーリングレベニューが大きく拡大し総売上に占める比率が増大したことです。2019年3月期の売上総利益ベースのリカーリングレベニューの売上総利益全体に占める割合は63%と5年前より倍増しています。セグメントごとに見ても小売が54%、フィンテックが69%と両セグメントともにリカーリングレベニューが過半となりました。さらに、2020年3月期の期首時点で将来収入となる成約済み繰延収益は3,572億円で2019年3月期のリカーリングレベニュー実績値の2.6倍程度あり、また2019年3月期の売上比では約1.4倍あります。企業価値を測定する場合に将来キャッシュ・フローを集計する手法がありますが、リカーリングレベニューは将来キャッシュ・フローをより大きくし、また確実性を高めるものなので、ここまでリカーリングレベニューが拡大したことは企業価値の向上に相当程度寄与しているものと考えられます。

以上のように丸井グループの安定的な利益成長の実現度合いが高まったことに加えて、総還元性向70%を目途とし配当性向を2024年3月期までに55%程度まで引き上げるという方針を合わせると今後のEPS年平均成長率10%、平均増配率15%といった、高成長、高還元の両立が可能と考えています。

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