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Dialogue 04社外取締役から見る「共創経営」と「革新のDNA」

  • 岡島 悦子
    社外取締役 株式会社プロノバ
    代表取締役社長
  • 堀内 光一郎
    社外取締役
    富士急行株式会社 代表取締役社長

丸井グループのガバナンスと取締役会

「共創経営」の実践で、中長期的な企業価値の向上に取組む丸井グループ。 経営のかじ取りを担う取締役会ではどのような議論がなされ、コーポレートガバナンスが機能しているのか。社外取締役の二人が対話していきます。

少数精鋭で活発な議論がおこなわれている取締役会

岡島:丸井グループの社外取締役に就任して丸2年になりますが、取締役会はとても良い雰囲気です。私たち社外取締役2名を含め6名というスリムな体制ですので、活発な議論がしやすい規模かと思います。
 また取締役会では、重要案件の決議だけでなく、中長期の視点に立った経営課題についても、自由闊達かつ建設的な議論がなされています。私は、経営戦略や組織開発を専門にしており、小売や金融の専門家ではないので、素人目線で疑問をぶつけることが多いのですが、毎回きちんと説明をいただいています。

堀内:丸井グループの取締役会は、実質的な討議があって、なおかつ決めるべきものは決めていくというプロセスが徹底しています。取締役会を活性化して有意義なものにしたいという強い考えのもと、議論しやすい場づくりにも工夫がされているのがわかります。社外取締役が取締役会の3分の1を占める割合にあるのも理想的です。
 岡島さんが2年前に就任してからは、取締役会の雰囲気が一段と良くなりました。男性ばかりの会議では、議論が堅くなったり、方向が偏りがちですが、岡島さんが場を和ませてくださったり、議論を盛り上げるためのヒントをくださるので、いろいろなことがずいぶん変わったと感じています。

岡島:この1年を振り返っても、取締役会でのいろいろな議論が思い出されますね。特に私が印象に残っているのは、この春にオープンした「博多マルイ」にかける会社の情熱です。それは、単に新店をつくるということではなく、将来に向けた「マルイ」というお店のあり方を世に問うものとして、グループの総力を挙げて取組む決意が感じられました。
 お客さまの声に徹底的に耳を傾けて店づくりをおこなうという共創経営の考え方についても、「博多マルイ」を通じて理解を深めることができ、経営の方向性が間違っていないことを確信しました。

堀内:丸井グループはここ数年、店舗のSC化など大きな改革に取組んできましたので、私はそうした議論が印象に残っています。当社グループがさらに企業価値を高めるためのビジネスモデルの革新は、青井社長が特に強い信念を持って取組んでこられたことなので、議論の場で「なぜ今それをするのか」について熱く語られる時は、その決意のほどを知ることができました。
 同時に青井社長は、会議では私たちの意見にもよく耳を傾けつつ、最終的には自身の考えや決断をしっかりと推しすすめていくというバランス感覚とリーダーシップがあります。今の当社グループのこうした取締役会やガバナンスのあり方が、事業や業績の伸長に結びついているのではないでしょうか。

岡島::取締役会では、人材育成に関する議論もおこないましたね。丸井グループでは、「職種変更」というグループ会社間や部門間の人事異動を盛んにおこなっていますが、私はそれでは組織にノウハウが蓄積されないのではないかと少し危惧していました。
 しかし議論の中で、「職種変更」によって若手にはチャンスが与えられ、またベテランも仕事への対応力が強化され、部門を超えた共創が実際に起こるなどメリットが大きいことが理解できました。まさに「人の成長=企業の成長」という経営理念が、確実に実践されているわけです。このように取締役会で、当社グループがどんな考えで企業価値向上を実現しようとしているのかを議論できるのは、とても有意義なことだと感じています。

今に始まったことではない丸井グループの革新

堀内:最近、投資家をはじめ社外の方々から、「丸井グループは変わった」との評価をいただくことが多いそうですが、私の感覚は少し違います。私は2008年から社外取締役を務めていますが、当社グループがここに来て急に変わったという印象はありません。
 当社グループには、常に先々の見通しにおける危機感があり、それをチャンスに変えるための革新をいとわないDNAがあります。ですから外からそう見えるとするなら、それは何年も前から取組んできた改革が、ここに来て実を結びつつあるということではないでしょうか。当社グループには常に「丸井らしさとは何か」を基本に置きながらも、革新的なことにチャレンジする組織風土があります。

岡島:私も同感です。今、日本企業の社外取締役に期待されている役割の1つは、会社が適切なリスクテイクをしながら長期的な成長を実現できるよう、経営を後押し、あるいはサポートをすることだと思うのですが、すでに丸井グループには、その精神が宿っています。
 ですから取締役会でも、前例や既成概念をベースにした議論よりも、あえてタブーを設けない議論をしようという雰囲気があり、やるなら中途半端ではなく、とことんやろうとの気概が感じられます。共創経営を徹底して実践しようとする姿勢は、その好例といえるのではないでしょうか。

堀内:それだけに、私たち社外取締役には、一方では丸井グループが取組もうとしている戦略や施策の妥当性やリスクもしっかり検証していく役割が求められていると認識しています。私自身も陸運関係の会社を経営していますが、リスクに備えた「守り」が大切な業界です。ですから当社グループの社外取締役としては、あえて保守的な視点から意見を申し上げています。
 青井社長は、最終的にはすべてのステークホルダーにとっての最適位置を求めた経営判断をする経営者で、そこにまったくブレはないので、私も余計な遠慮をせずにものがいえています。

岡島:私の場合は恐らく、取締役会の多様性という意味でも、堀内さんとは異なる役割を期待されているのだと思います。ですから、女性としての視点に加え、「企業経営」や「人材育成」という側面から、丸井グループの成長を促すための提言を心がけています。
 私は経営アドバイザーとして、多くの企業の成功事例や失敗事例を見てきましたので、当社グループが「攻め」の経営判断をするうえで、その経験を役立てることができると思っています。また、私の専門領域である人材開発や組織開発の面からも、当社グループのイノベーションを推進させ、より競争力のある会社づくりに貢献していきたいと考えています。

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